意外と敷居は高くない?魅力的な歌舞伎の世界

意外と敷居は高くない?魅力的な歌舞伎の世界

歌舞伎と聞くと、みなさん、どんなことを思うでしょうか?

私はといえば、以前は
「伝統芸能だけにセリフとか難しそうで理解できるか不安」、
「そういえば学生時代古文苦手だったな」、
「途中で寝ちゃうわないかな?」、
なんて足がすくんでいました。

でも、調べてみると実は思っているほど敷居は高くなく、とっても面白い!

そんな歌舞伎の世界について、大まかな演目の種類と、そして、初心者に心強い音声ガイドを紹介します。

そもそも、歌舞伎ってどんな演目を上演するの?

歌舞伎と一口にいっても、様々なジャンルを上演します。

現代でいうと、ドラマとひとくくりにしても、
刑事もの、恋愛ドラマ、医療ものなど色々な題材があるのと似ています。
主なジャンルをまとめてみました。

時代物

江戸時代以前のお話や、江戸時代に起こったけれど、そのまま上演してしまうと、当時の政府である幕府に睨まれそうな事件を、あえて別の時代に置き換えたものです。江戸時代に起こった忠臣蔵の事件も、歌舞伎では室町時代に置き換えて上演するのだとか。

世話物

江戸の庶民のお話であり、江戸の人々にとっての現代劇です。有名な曽根崎心中や東海道四谷怪談もこの中に入ります。

舞踊

読んで字のごとく。踊り、ダンスです。義太夫や長唄などをバックに踊ります。

義太夫狂言

人形浄瑠璃(今でいう文楽)から台本を貰ってきたものです。現代でいうと、映画をミュージカルにしてしまう感じです。ちなみに、先ほどご紹介した忠臣蔵も、文楽から歌舞伎にしたものなので、このジャンルでもあるのです。

新歌舞伎

明治中期から昭和20年代に主に栄えた、しっかりとした時代考証の上に成り立たせるお芝居です。現代の大河ドラマのような雰囲気でしょうか?

新作歌舞伎

現代らしい演出が売りで、現代の脚本家によって台本が書かれます。台詞も現代語調なので理解しやすいです。代表作は、なんといっても、ついこの間話題になったワンピース。

歌舞伎の上演時間は主に二通り

一つは、見取りと言って、いろいろなお話の名場面を集めたもの。
現代のドラマでいう総集編といったところでしょうか?

もう一つは、一つのストーリーを上演する、通し。

歌舞伎のお話は1日かけて上演しないと終わらないような長いものが多いので、
2通りの上演方法があり、観客のライフスタイルに併せて選べるようになっています。

もともとはこの通ししかなく、一日中、上演し続けていましたが、
時代とともに、観客のライフスタイルの変化によって、見取りが上演されるようになりました。

現代人だと一日しっかり時間をとることが難しい人も多いので、見取りが選べると助かりますね。

面白そうなのは分かったけれど、やっぱり難しそう?それならイヤホンガイドの利用がおすすめ

上演時間は問題なさそう、ジャンルも興味があるものは見つかった。
でも、時代が違うものも多いし、台詞が理解できるか不安、と思っていたら見つけたのが、イヤホンガイドです。

そう。博物館やら美術館の入り口に案内がある、あの機械です。

歌舞伎を上演しているほとんどの劇場で利用でき、お値段は税込み700円です。
※保証金(デポジット)1,000円がかかる場合もあります。

外国語の対応には字幕ガイドも利用できます。

イヤホンガイドではどのようなことを解説してくれるのでしょうか?

イヤホンガイドを提供している会社によると、
イヤホンガイドでは、それぞれのお話の時代背景、
衣装に込められたメッセージや役者さんの紹介や役柄の解説、
舞踊の動きの意味などをタイミングよく、耳元で教えてくれます。

タイミングが良いって、どういうことかというと、それぞれの劇場で、オペレーターが部隊を確認しながらタイミングを見計らってコメントを放送してくれています。

ちなみに、休憩中も、クイズや演目についての詳しい解説、出演者へのインタビューをずーっと流してくれますので、
上演中だけでなく楽しく過ごすことができますね。

歌舞伎は、いろいろなジャンルを許容するスケールの大きな舞台芸術なのですね。

さらに、鬼に金棒のイヤホンガイドがあれば、初心者の私でもなんとかなる、かな?