歌舞伎と狂言の違いって?日本の伝統芸能を簡単に解説

歌舞伎と狂言の違いって?日本の伝統芸能を簡単に解説

日本に古くからある
歌や舞踊、演劇や工芸などの
汎称が日本伝統芸能です。
もちろん、歌舞伎のそのひとつ。

多くの伝統芸能がある中で、

歌舞伎と狂言はなんだか似ていて
実は、どっちがどっちだか
良くわからない!

という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、
歌舞伎と狂言の違いについて
簡単に紹介します。

それぞれの違いを理解することで
さらに歌舞伎が楽しめるようになりますよ!
是非、最後までご一読下さい。

狂言の成り立ち

狂言の始まりは
約600年前の平安時代末期頃と
言われています。

奈良時代に中国から伝えられた
散楽(さんがく)という
ものまね芸が発展し、
平安時代には猿楽(さるがく)
呼ばれるようになりました。

その後、武家勢力がこの猿楽を
式楽として採用したこともあり、
江戸時代に、能楽は大きく発展しました。

ちなみに能楽とは、
狂言と能を合わせた名称で、
明治時代以降に、
この名で呼ばれるように
なったそうです。

、神話や歴史上の話を題材にした
歌舞台であるのに対し、
狂言は、台本のない即興芸として
演じられていましたが、
武家の後ろ盾を得てからは
狂言も台本が作られるようになり、
やがて3つの流派
持つようになりました。


順調に発展を遂げたように
思えた狂言ですが、
この後、明治維新によって
幕府が滅ぼされた頃に、
消滅しかけたことがありました。

狂言3つの流派

  • 大蔵流
  • 和泉流
  • 鷺流

の内、武士の力に頼りきりであった
鷺流は、明治維新を迎えると
武家の後ろ盾を失ったことや
当時の家元であった
十九世鷺権之丞が統率力に
欠けていたことも相まって、
次第に消滅してしまったのです。

残った大蔵流和泉流
現在も存続しており、
消滅してしまった鷺流

  • 指定無形文化財(山口県山口市)
  • 指定文化財(新潟県佐渡市)
  • 指定無形民俗文化財(佐賀県神埼市)

として残されています。

歌舞伎の成り立ちが気になる方は
こちらの記事が参考になります!
歌舞伎の歴史を簡単に解説!始まりは1人の女性から

狂言はコントで歌舞伎はミュージカル!?

狂言は対話を中心としたセリフ劇で
言葉やしぐさによって表現します。

当時の庶民の生活や
人の滑稽な部分を題材にして
それを面白おかしく演じることで
「笑い」を生み出すのが
狂言の大きな特徴なのです。

歌や踊り、演技がある
歌舞伎をミュージカルと
例えるならば、
狂言は、今で言う
お笑いコントや喜劇という
位置づけと言えそうです。

また、狂言、歌舞伎や能との
わかりやすい違いは、
面をつけずに演じるということです。

テレビで見かけた際に、

これは歌舞伎か狂言、
はたまた能なのか…?

と迷った際には、
役者が面をしているか
という点にも注目してみて下さい!

歌舞伎と狂言は舞台の作りが違う!

歌舞伎と狂言で
もう1つ、わかりやすく
異なる点があります。

それは、舞台構造です。

歌舞伎の舞台は、
正面に横長の大きなステージがあり、
客席から向かって左側には
花道があるのが特徴的です。

一方、狂言で使われる舞台は
三間(5.4m)四方の正方形で、
屋根がついています。
また、観客と舞台の間に
幕はありません。

能楽堂で鑑賞する際にも、
舞台に屋根がついていたり、
客席からみて左側の橋がかり
(通路)には
欄干がついていたり、
松の木が立っていたり…と
屋内なのになぜ?」と
思わせる舞台構造があります。

これは、もともと野外で
演じられていた狂言の舞台を
再現するために施された
工夫なんだそうです。

こうしてみると
演目の内容だけでなく、
舞台の構造からも
歌舞伎と狂言の違いが
見て取れますね!

まとめ

今回は、混同しがちな
歌舞伎と狂言の違いについて
紹介しました。

古典芸能は、どれも
似通っているように見えるので、
知識がないとなかなか区別が
つけにくいかもしれません。

今回の記事で、
それぞれの違いを知ることで
これからは、今までと異なる視線で
歌舞伎を楽しめるのではないでしょうか。