蜘蛛の糸が飛び交う!?歌舞伎舞踊の「土蜘」とは

蜘蛛の糸が飛び交う!?歌舞伎舞踊の「土蜘」とは

歌舞伎と言えば、
大がかりな舞台演出が
見どころの1つ

せっかくの初舞台なら
ダイナミックな仕掛け
楽しみたいですよね?

今回は、初心者にも
是非観てほしい!
特殊な舞台演出が楽しい
歌舞伎演目を紹介します。

どの作品を観ようか
なかなか決まらないという方は
今回紹介する作品も
是非、視野に入れてみて下さい!

歌舞伎舞踊の土蜘(つちぐも)とは

歌舞伎の名作を多く書き上げた
河竹黙阿弥による
「土蜘(つちぐも)」は、
土蜘の妖怪が主人公
長唄の舞踏劇です。

土蜘の精が操る蜘蛛の糸や
大きな蜘蛛の巣を利用した
舞台演出で有名なこの作品、
実は、能狂言の「土蜘蛛」を
モチーフに歌舞伎用に
アレンジされたものなんだとか。

また、この蜘蛛の糸による演出は
明治時代に考案されたんだそうです!

土蜘のあらすじ

鬼退治で有名な
源頼光(みなもとのらいこう)
病気で寝込んでいるところに
僧に化けた土蜘(つちぐも)が現れます。

僧(※土蜘)は、頼光を絡めとろうと
蜘蛛の糸を繰り出しましたが、
それを見た頼光が、
枕元の名刀膝丸を抜いて
斬りつけると、僧(※土蜘)は闇に紛らわせて
姿を消してしまいます。

駆け付けた近侍の独武者に
頼光は、土蜘退治を命じます。

一行は、土蜘の血痕を辿り、
やがて古い塚に着きます。

そこで現れた土蜘の精と
死闘の戦いを繰り広げ、
最後に、土蜘の精は
斬り伏せられてしまう。

…というお話です。

蜘蛛の糸はこうやって作られている!

この演目で重要なのは
なんと言っても
土蜘の精が操る
蜘蛛の糸です!

さて、この蜘蛛の糸は
一体どのようにして
作られている
のでしょうか?

土蜘の精が投げる蜘蛛の糸

土蜘の精が頼光や武士たちに
投げかける蜘蛛の糸は
千筋の糸」と言い、
和紙で作られています
中心になまりの針金を巻いたものを
細く切って束ねているそうです。

この蜘蛛の糸は3間(約5.5m)
5間(約9m)のものがあり、
舞台の広さやシーンによって
使い分けられています。

この蜘蛛の糸は、上手く投げられないと
ボトッと塊で落ちてしまったり、
5間(約9m)のものは、
舞台から飛び出すほどの長さなので、
取り扱いが難しいそうです。

また、土蜘の精が、
相手を絡めとるために使う
この蜘蛛の糸は、
投げたあとにパッと広がるので、
その後の演技に差支えない様、
後見(こうけん)と言われる
裏方さんがさささっと
巻き取ってくれています。

土蜘の塚の蜘蛛の巣

土蜘の精が登場する土蜘の塚は、
紙テープを蜘蛛の巣状にして
作られています。
畳一畳分ほどもある
古塚の蜘蛛の巣ですが、
これを破って出てくる役者のために、
巣の目が細かくなりすぎないように
作成
されています。

舞台上では、一瞬で
破られてしまうものですが、
もしも、蜘蛛の巣を
破るのに時間が掛かってしまうと、
演目の流れに支障をきたし兼ねません。

この一瞬をスムーズに運ぶために、
蜘蛛の巣1つに対して
繊細な気配りがされているんですね。

まとめ

今回は、初心者でも楽しめる
舞踏劇の「土蜘」を紹介しました。

舞台上で、蜘蛛の糸が
飛び交う場面や
1人の役者が何人もの
キャラクターに扮して
代わる代わる登場するのも
この作品の見どころです。

是非、一度劇場で
観てみて下さいね!